【まとめノートつき】民主主義思想をどこよりも詳しく解説ー民主主義(高校政治経済)

この記事では高校公民科「政治・経済」の内容を説明しています。説明を読む際はぜひ授業テキストを印刷して使用してください。穴埋め形式になっています。
 またテキストがなくても説明は完結するよう作ってあるので安心してください。

 民主主義思想最終回です。ここでは表題の通りのことがやっと扱えます。それでは早速民主主義を学習していきましょう。

 ではまず民主主義とは何かという話からです。ではテキスト空欄75に入れてください。これはさまざまな定義がありますが、簡単にすべての人が主体的に政治に参加する政治体制のことを言います。ただ僕個人の意見としてはこれを日本が満たすのだろうか、と聞かれるとなんとも答えられません。たださまざまな参考書等にも目を通しましたが、この定義が1番共通性を持っているため、このような定義にしました。
 民主主義とは大きく2つに分類することができます。まず直接民主制です(空欄76)。文字の通り直接民主制は国民・市民が直接政治に参加する体制のことを指します。この講で扱ったルソーが目標とした政治体制のことです。これは直接国民の意見を吸収して政治に活かすことができますから、より細かな政治をすることができます。しかし、市民・国民が膨大な人数になった場合、直接民主制は不可能です。具体例を挙げていくと、日本は現在国民が1億2000万人ちょっといますが、これを一つの場所に集めるとなるとどうでしょうか。フェス会場で何万人というクラスですから、相当広い場所を確保しなければならないでしょう。この時点で不可能と自明ですが、もう少し経済的に考えてみましょう。まず意見を集計するのだけで、集計する人が何万人と必要ですし、設備の投資が大きすぎます。加えてそんな土地を買うとしたらとてつもないお金が必要になりますから無理でしょう。というわけでスイスの一部地域くらいでしか、直接民主制は行われていません。
 次に間接民主制です(空欄77)。ほとんどの国がこれを採用していますし、日本ももちろん間接民主制です。これは代表者をあらかじめ選んでおき、その代表者に政治の話し合いをしてもらうということです。なお間接民主制の場合は基本的に議会制民主主義です(空欄81)。これは議会が中心となって政治を行うからです。
 ところで間接民主制には5つの原理があります。代表の原理・審議の原理・監督の原理です(空欄82から84)。代表の原理とは代表者は一部の人だけではなく、国民の代表者でいなければならないこと、審議の原理は慎重な審議がなされるべきであるということ、監督の原理は行政がしっかり仕事をしているかを監督しなければいけない、ということです。

 最後に地方自治の先取りをしてしまいます。カタカナを3つ覚えてください。まずイニシアティブです(空欄78)。イニシアティブとは立法に意見を述べる制度のことです。日本では条例制定・改廃請求・監査請求という詳しくは地方自治でやりますので単語しか出しませんが、基本的に地方でしかないと押さえておいてください。次にレファレンダムです(空欄79)。国家や地方の重要な政治課題は、投票で決を取ろうということです。日本では地方特別法というある地域でしか適用されない法律について、憲法改正についてこの制度が採用されています。最後にリコールです(空欄80)。リコールとはあんまりひどい仕事をする公職者はクビにできるというものです。日本では最高裁判所判事の国民審査・地方公共団体の首長に認められています。

 以上で民主主義思想は終わりです。最後に全てを確認できる問いを提示します。この問いに答えられれば本物です。
「民主主義とはどのようなプロセスで成立してきてなんのことですか。」